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山本太郎と支持者は国立大学をスケープゴートにせよ

2021.10.13 Wednesday

衆議院選挙が近くなり、これまでバラバラだった野党が政権交代を実現すべくまとまり始めました。
絶対に協力するはずがないと思ってた立憲民主党と共産党が協力し始めたのだから驚きです。
それなりにまともな野党に見えた国民民主党がそこに加わらなかったのは非常に残念ですが。

ともあれ野党が少しぐらいの思想の違いに目をつむって協力するのはいい傾向と言えます。
自民党内にはいろんな派閥がありますが、自民党が長い間与党でいられたのはもともと多様な思想が共存できる余地があったからです。
ところが小泉政権あたりからそれが徐々に崩れてきて、今では自民党内の足並みも大きく乱れています。
ここで野党がうまくまとまることができれば政権交代も夢物語ではありません。

・・・

さて、杉並区に相当する選挙区である東京8区ではこれまで石原伸晃が当選してましたが、そこに山本太郎が野党の代表として出馬する意向を決めました。
これはおもしろいことになると思いましたが、吉田晴美支持者の猛反対にあって結局出馬を取り下げることになりました。

立憲とれいわの間に行き違いがあったようで、山本太郎は立憲と調整した時の録音テープもあると言ってます。
しかしこの1件で野党の足並みがまだ十分ではないことが明るみに出てしまいました。
録音テープに関してはよくやったと思います。言った、言ってないの問題に発展しないためには証拠保全が重要です。

私も京大在学中にアカハラを受けた経験から、今でも大事な会議や打ち合わせの時は相手に黙って隠し録りしてます。

録音テープをわざわざ用意するのは信用してない証だと言う人がいますが、政治というのは信用で成り立つような綺麗な世界ではありません。
第一政治がそんなに綺麗なものなら世の中こんなに悪くなってないでしょう。

山本太郎が出馬を取り下げるという大人な対応をしたことで収まったかと思いきや、今度は支持者同士で対立が始まってます。
山本太郎支持者による立憲叩きが激しくなってるのです。
これが行き過ぎると選挙協力に支障をきたし政権交代も遠のきます。

・・・

山本太郎や彼の率いるれいわ新選組はここ数年で急激に影響力を強めてますが、何かが足りないせいで支持率は1%以下です。

山本太郎に足りないもの、それはスケープゴートです。

多くの政治家はスケープゴートを決めてそこに大衆の憎悪を向けさせて、それを倒すために戦うヒーローになるというストーリーを打ち出すことで支持者を集めたり団結を強めています。
岸田政権が始まって早速金融所得課税を増税すると言い出しましたが、これは投資家をスケープゴートにしたことを意味します。
共産党は大企業、N国はNHK、維新は公務員と言った具合に党ごとにスケープゴートが決まってます。

ところが山本太郎およびれいわ新選組にはスケープゴートがありません。
山本太郎に言わせてみれば憎悪を向けるべきは貧困や格差であって特定の集団ではないと言い出しそうですが、貧困や格差が特定の集団によって引き起こされてる以上はそれを潰さなければ解決しません。

また、支持者も誰と戦っていいかわからず行き場を失った憎悪が仲間に向いて内輪揉めが始まります。
東京8区の統一候補をめぐる仲間割れはまさにスケープゴートを求めてる中で起こるべくして起きたのです。

ではなぜ自民党が憎悪を向けるスケープゴートにならないのでしょうか。
それは自民党があまりに巨大で遠い存在で、憎悪を向けたところで何も手応えがないからです。
そのため身近にいて手応えを感じやすい仲間の方に矛先が向いてしまうのです。

・・・

山本太郎とその支持者におすすめしたいスケープゴートがあります。

既にタイトルにしている通りそれは国立大学です。
付け加えるならば政策的に保護されて補助金を受け取ってる私立大学もです。

山本太郎は奨学金問題に言及し、奨学金徳政令を出すと言ってます。
しかしこれは奨学金を国のお金で穴埋めするということであって大学のバカ高い学費が安くなるのではありません。

そうではなく、国立大学を解体して民営化し、私立大学の補助金も廃止し、大学の設置基準を大幅に緩和し、誰でも大学を作れるようにしてしまうのはどうでしょうか。
そうすることで学費は大きく値崩れして数百万という借金を背負わなくても良くなります。
もちろんモリカケ、日大に見られるような腐敗も一掃されます。

N国向けに国立大学とNHKをセットで解体再編する案を過去に書きました。
NHK、国立大学解体後の組織再編案

大学は巨大な利権であり、宇宙太陽光発電のような出資詐欺に兆単位の税金が注ぎ込まれています。
宇宙太陽光発電、それは地上で太陽光発電するよりも遥かにコストが高く環境に対するリスクが未知数でしかも効率の悪い出資詐欺です。
税金が投入されているということは皆さんのお金も知らない間に出資詐欺に注ぎ込まれてるということです。

昨今では脱炭素に便乗した実現不可能な出資詐欺プロジェクトも雨後の筍のように次々と発生しています。
民間なら投資家を騙さなければならないのでハードルが高いですが、国が相手なら遥かに簡単に騙せるので国立大学の教授どもがこぞって科研費にタカるのです。

この利権をぶっ潰せば少なくとも毎年10兆円は浮く計算です。
10兆円は消費税5%分になります。

つまり国立大学を解体して私学助成金を廃止すれば消費税を5%に下げられるのです!

国立大学は自民党や原発と比較すればれいわ新選組でも倒すことが可能な相手です。

しかし国立大学単体で解体するのは難しいのでNHKとセットで解体再編するのが現実的に最も良い方法と言えるでしょう。
これはN国に対しても言え、NHKを単体で解体する政治的決定は事実上不可能です。

・・・

山本太郎やその支持者の皆さんがこの記事を読んで国立大学の腐敗に問題意識を持って頂けたら幸いです。
憎悪を向ける対象をお探しなら腐敗しきった国立大学に向けましょう!

N国についてもNHKを解体する手段として是非とも国立大学を巻き込むことを切に望みます。

こういう記事を書くと決まって「国立大学解体したら科学が衰退するんじゃないか」と言う人がいますが、その心配は無用です。

国立大学に税金を投入する社会的見返りは既になく、むしろ社会に害悪を撒き散らすだけの存在になってることについてこちらの記事で述べてますのでご参照ください。
国立大学は無駄であるばかりか有害だ

国立大学関係者に告ぐ。

科学を衰退させてる元凶はお前らだろうが!

虐待は生物学的に合理的なのか

2021.09.30 Thursday

近日中にさっちゃんフィルムバルーンのクラファンが始まるので当分はその関連記事を連投しようと考えてましたが、生物学科出身者として解説しなければならないネタが出てきたため急遽その記事を書くことにします。

目次
1. 虐待回路の発見
2. 一見合理的なようだが…
3. ウイルスによって仕組まれたか
4. まとめ

・・・

1. 虐待回路の発見

ハーバード大学の研究者がマウスの脳には虐待に特化した回路があることを発見しました。

子どもを虐待するときだけ活性化する「脳の虐待回路」が見つかる - ナゾロジー

リンク先の記事を要約すると、虐待の時だけ活性化する神経回路が見つかり、それを人為的に活性化したところ虐待が開始し、抑制したところ停止したのです。
そしてその回路は大人同士の争いや天敵からの防衛には反応せず、子供の虐待に特化した回路だったのです。


2. 一見合理的なようだが…

虐待行動は繁殖機会を増やしたり食糧不足の時の生き残りに寄与してるのではないかと言われてます。
メスを寝取って前に交尾したオスとの子を殺すという行動は人間も含め広範囲の動物に見られます。

しかしこれをもってじゃあ虐待は生物学的には正しいんだという論理に飛躍するのは危険なことです。

その個体に着目すれば生存や繁殖の機会を増やせますが、集団や種というスケールで見るとみだりに子供を殺すことは遺伝的多様性を減少させ、病気に対する抵抗性を弱くします。
つまり免疫が揃ってしまってそれを突破されたら全滅するという結果を招きます。

まして食糧不足で弱ってる時に免疫が揃ってしまったらどうなるかは火を見るより明らかです。

虐待が合理的だと言ってしまうのは木を見て森を見ないことに他ならないのです。


3. ウイルスによって仕組まれたか

もうお気づきだと思いますが虐待によって得をする存在がいます。
それは言うまでもなく病原体です。

ということは病原体が自身の増殖に有利なように、宿主であるマウス(の祖先)の脳を改変してしまったと考えるのはどうでしょうか。
これはとても突飛な考えに思えます。
しかも脳が改変されるだけでなく生殖細胞まで改変されなければそれが子孫に伝わることはありません。

そんなことが可能な病原体、それはウイルスです。
ウイルスは自身の遺伝子を宿主の染色体DNAに組み込むことができます。
脳に感染するウイルスが生殖細胞まで改変するというのはなかなか起こりそうにないようなことに思えますが、地球に生息する動物の膨大な個体数と地質学的な時間スケールではウイルスの遺伝子が染色体に組み込まれることは頻繁に起きています。

実際にヒトゲノムの半分近くは長い年月の間に蓄積したウイルス由来の配列でできてます。

ウイルスの生物学的存在意義は何か

染色体上にあるウイルス由来遺伝子のほとんどは活性を失ってますが、一部は生き残っていて時々出てきては悪さをすることがあります。
虐待回路を仕組んだ張本人は遠い昔に絶滅したか、あるいは地球上のどこかに潜んで静かに暴れだすチャンスを伺ってるのかもしれません。
しかしその置き土産たる虐待回路は未だにネズミなどの動物に残っているのです。

合理的でないものが自然淘汰されずに残ってる理由としては劣性遺伝、マウスは繁殖力が強いため虐待回路が残っていても種としては存続できること、人為的な家畜化の過程で虐待回路が選択されてしまった、などが考えられます。


4. まとめ

虐待は宿主(ネズミや人間)にとっては全く合理的ではありませんがウイルスにとっては合理的です。
そのためウイルスが仕組んだのではないかという仮設には説得力があるでしょう。

しかし数千万~数億年前の話なのでウイルスが仕組んだことを直接立証するのは困難です。
今後原因遺伝子が同定され、様々な動物でそのホモロジーが解析されれば小動物であった共通祖先から垂直遺伝によって引き継がれたのか、それともウイルスによって水平方向に拡散したのかがはっきりするでしょう。
そうなると張本人のウイルスが跋扈していた時代もわかるはずです。

なお、よくある間違いはこれを人間に当てはめて虐待を正当化することです。
「倫理的に問題があるが生物学的には正しい」という言い回しをするのも正当化するのと何ら変わりません。どっちかが間違いだと言ってるのと同じだからです。

人間は世代時間が長く妊娠出産のコストはマウスより遥かに大きいので、仮に百歩譲ってマウスでは合理的だったとしても人間には当てはまりません。

虐待に限らず多くの不合理行動がウイルスに起因してるのではないかという説を過去記事で述べてますので併せてご参照ください。

人間の持つ有害遺伝子はウイルス由来か

8周年記念事業クラウドファンディングの告知

2021.09.27 Monday

今年8月で当店は8周年を迎えました。
この度、以前から構想を練っていた8周年記念事業としてクラウドファンディングを始めることになりました。

当店のオリジナル商品として、実在の女性をモデルにした「癒やし系女子さっちゃん」のフィルムバルーンを量産するプロジェクトです。
まだプロジェクトが始まっておらずページも作りかけですが、近日中に開始予定ですので限定公開します。

画像をクリックすると限定公開のページにジャンプします。

国立大学は無駄であるばかりか有害だ

2021.08.30 Monday

東京都品川区、白金高輪駅で男性が硫酸をかけられる事件がありました。
たまたま近くに居合わせた女性も巻き添えで硫酸がかかりました。

都内でも有数の裕福な地域だったことから、当初は妬みによる富裕層を狙って通り魔だろうと思ってました。
しかし捜査が進むにつれて犯人の名前や被害者との関係が特定され、そして昨日ついに逃亡先の沖縄で逮捕されました。

犯人は静岡大学の学生、花森弘卓です。
被害者は琉球大学のサークルの後輩で、在学中にアカハラがあってその続きか反撃で事件が起こったと考えられます。

私はこの事件が発生した当初から大学生または院生の犯行ではないかと予想していました。
今回の記事では事件が発生した背景や、「うちの学生だ」と名乗り出なかった静岡大学の無責任体質、そして税金を投入した教育が無駄であるということについて述べます。

・・・

以前から何度も記事に書いてますが、私は京大大学院の在学中にアカハラを受けており、こういう事件とは常に隣り合わせの状況でした。

京アニ事件の時に次は京大が事件現場になるかもしれないという記事を書きました。
次は京大が事件現場となるか?
私は京大の宇治キャンパス、化学研究所に2年半いましたが、このような事件が起こる下地は十分にありました。
思い出すと本当に恐ろしいです。

大学内には凶器となるものがたくさんあります。
フッ化水素酸、有機溶媒、爆発物、有毒ガス、NMRの液体ヘリウムや液体窒素などどれもぶちまければ大ごとです。
そしてアカハラが到るところで発生しているため、いつかそれが火種となってヘキサンとフッ化水素酸とニトロベンゼンを撒いて火をつける事件が起きないとも限りません。
そこまで派手な事件でなくとも毒を盛るぐらいのことは十分に有り得ることです。


硫酸よりも遥かに危険なフッ酸を扱っていたためフッ酸によるアシッドアタックにも言及しています。
フッ化水素酸と核開発の関係

京大宇治キャンパスでテロが発生し、京アニのように丸ごと燃えるような状況を想定した避難マニュアルまで書いてます。
京大宇治地区でテロがあった場合の避難方法

要はこんな記事を書かないといけないほど大学は落ちぶれているということです。
そして予想していたとおりアカハラを発端とした事件が起こってしまいました。

それも大学の外で一般人を巻き込む形でです。

・・・

花森弘卓の地元は静岡で、生物学者を目指していたことから琉球大学農学部へ行きました。
しかし両親が相次いで他界した影響で2020年3月に静岡大学農学部に3年次編入する形で地元に戻ってきました。
ということは留年してなければ現在は4年生だったことになります。

被害者の男性は琉球大学の映画サークルの後輩だったようです。
おそらくサークルでアカハラやトラブルがあり、その続きか反撃で事件が起こったのだと思われます。

そして硫酸は静岡大学から持ち出したと思われます。

・・・

一番悪いのはもちろん花森ですが、琉球大学と静岡大学にも重大な責任があります。
未だに琉球大学も静岡大学もだんまりを決め込んでいるのはどういうことでしょうか。
硫酸の持ち出しを許したであろう静岡大学に至っては犯人が見つからなければこのまま黙ってるつもりだったようです。
事件の発端となった琉球大学も監督責任を果たしてなかったためにアカハラが発生し、それが大学を出た後も継続してしまったと言えます。

琉球大学と静岡大学は一体何を教えてたのでしょうか。

こんなことを言うと「大学は学問をやる場所であって人間性や一般常識、倫理観を教える場ではない」と言う人がいます。
本当にそうでしょうか。高度な知識や技能にはそれに見合うだけの人間としての高潔さが伴わなければなりません。
どんな高性能なエンジンを積んでいてもブレーキが効かない車はただのゴミです。
人格を育てずに知識と技能だけ詰め込むのは碌な結果を生みません。
高度な知識や技能は人間としての高潔さがあってはじめて価値があります。

大学には知識と技能だけでなくそれを社会のために正しく使うことを教える責任があるのではないでしょうか。
静岡大学も琉球大学も国立大学であり、多額の税金が投入されています。
それは社会的見返りを期待してのはずですが、犯罪者やテロリストを輩出するのであればそれは全くの無駄であるばかりか有害と言えます。

花森弘卓は静岡大学の特待生だったため授業料は免除されていて、年間200万円の税金を食いつぶしながら大学に通っていたと思われます。

・・・

国立大学の腐敗は今に始まったことではありません。
オウム真理教事件にも多くの国立大学学生や卒業生が参加しました。
このような異常な行動をする人物が「一部の例外」ではないことは私がこの目で見てきました。
人格破綻者が人格破綻者を再生産する地獄がそこにはあったのです。

人の上に立つ人間は人一倍高潔であるべき

腐敗はもうどうすることもできません。国立大学なんか解体するしかないのです。
政府が「稼げる大学」だの言ってますが、大学が稼げないのはそもそもコストに見合うだけの価値を創出できてないからに他なりません。
税金投入でしか維持できないような国立大学は社会のお荷物であり、単なるお荷物ならまだしも治安の脅威という害悪まで撒き散らしています。

解決策は単純で、国立大学に対する支援を全部やめて私学の補助金も廃止することです。
奨学金も民間のもので十分です。

政府も本音は国立大学を切りたいでしょうから、民意がそれを後押しすれば国立大学の解体は十分可能だと思います。
一番ダメなのは国立大学関係者の「基礎研究が」「科学が衰退する」という論調に騙されて民意が国立大学の存続に賛成してしまうことです。

基礎研究は民間で十分できますので科学は衰退しません。
民間が基礎研究をやらないのは国立大学にそれを奪われてるからに他ならないのです。

具体的な国立大学解体ビジョンは過去記事に書いてますのでご参照ください。
NHK、国立大学解体後の組織再編案

新型コロナファミリーは治療薬で終息する

2021.08.23 Monday

先日8月15日は終戦記念日でした。
1945年に太平洋戦争が終結してから76年になります。
コロナとの戦争も早く終わってほしいと願ってやみません。
間違ってもこれが人間同士の戦争に繋がるようなことはあってはなりません。

また、その日は当店にとっては創業記念日です。
店を始めたのが2013年8月15日、あれから8年経ちました。
現在、8周年を記念した新商品を企画しているところです。
業者と交渉中なので実現できるかどうかまだわかりませんが、決まれば発表しますので楽しみにしていてください。
今までやったことのない初めての挑戦をします。

・・・

さて、今回の記事ではこれまでのコロナの解説記事を振り返りつつ、それをもとに今後を見通していきたいと思います。
ウイルスの戦略、人々の行動パターン、ワクチン、治療薬、経済動向などかなり多面的に見る必要があるため、今回は目次をつけることにします。

目次
1. 新型コロナファミリーの名称について
2. 元祖新型コロナ(COVID-19)は終息したか
3. ファクターXの正体は結核の洗礼か
4. 人類と駆け引きするCOVID-21
5. ワクチンは感染拡大を防げない
6. 治療薬こそが終息の切り札
7. 米ドル/スイスフランから見る世界のコロナリスク

・・・

1. 新型コロナファミリーの名称について

まず新型コロナファミリーの名称について述べます。
巷では「コロナウイルス」「新型コロナウイルス」「COVID-19」「COVID-21」「SARS-CoV-2」「◯◯型変異種」など様々な名前で呼ばれてますが、それぞれ種類や範囲が異なるので区別しなければなりません。

単に「コロナウイルス」と言えばニドウイルス目コロナウイルス科に分類されるウイルスの総称で、本来は全く無害だったり普通の風邪程度の症状に収まる程度のウイルスでした。
それが自然に、あるいは人為的に変化して強い攻撃性を持ったのが「新型コロナウイルス」または「SARS-CoV-2」で、武漢で最初に発見されたこの初期型が「COVID-19」です。

コロナ禍が始まった頃はCOVID-19しかありませんでしたので、新型コロナウイルスとSARS-CoV-2とCOVID-19は同じウイルスを指してました。
しかし現在では様々な変異種が派生してますのでCOVID-19という呼称は初期型に対して以外は使うべきではないと考えます。
当ブログではCOVID-19を祖先とするウイルスの総称として「新型コロナファミリー」と呼ぶことにします。
新型コロナファミリーはSARS-CoV-2と同義です。

学術的には全て同種として扱われている風潮があるようですが、変異種ごとに性格や危険性がだいぶ変わってきてますので完全に別種のウイルスとして区別されるべきです。
炭疽菌とセレウス菌と卒倒病菌は同種と言えるほど遺伝的に似てますが、混同された場合の危険があまりに大きいことから便宜上別種として扱われています。
このブログではデルタ株を初期型と区別するためにCOVID-21と呼ぶことにします。


2. 元祖新型コロナ(COVID-19)は終息したか

コロナ禍が始まって間もない頃、多くの識者はSARSのようにすぐ終息すると予想していました。
それはある意味では正解だったのではないかと思います。

初期型のCOVID-19、つまり武漢で発見された頃のまま全く変異していないウイルスはほぼ絶滅したと考えられます。
それはワクチンや集団免疫による抑え込みに成功したこと、そして変異種との競争に敗れたことによります。
もしCOVID-19が全く変異しないウイルスであれば多くの識者が予想してたとおり今までコロナ禍が続くこともなかったでしょう。

しかし実際は終息する前に変異種が派生して世代交代することで集団免疫を突破したり戦略を変えることでいつまでも続いてしまってます。
新型コロナファミリーが変化しやすいウイルスだったというのが識者の誤算でした。


3. ファクターXの正体は結核の洗礼か

日本では欧米に比べて新型コロナファミリーの重症者が少ないことが以前から指摘されていました。
これはファクターXと呼ばれていて、当ブログでもそれについて触れたことがあります。

DNAに残る人類とウイルスの攻防戦
COVID-19は「ただの風邪」なのか

ファクターXの正体は日本人の重症化遺伝子保有率が低いこと、人口の30%は重症化を防ぐ遺伝子を保有していることで答えは出たのではないかと思います。
しかし何が日本人の重症化遺伝子保有率を下げたのかという疑問が残ります。

以前、BCGがCOVID-19の感染や重症化を防げるのではないかと言われてたことがあります。
これはBCGの接種率の高い国ほどCOVID-19の感染者や重症者が少ない傾向があることが論拠となってます。
しかしBCGは結核を防ぐためのワクチンであってウイルスを防ぐものではありません。
結核がCOVID-19とよく似たウイルスなら交差免疫でCOVID-19も防げるという話に説得力がありますが、結核は細菌であってウイルスですらありません

結核のために作られた免疫が結核以外の物に反応してしまうとそれはそれで困ったことになります。自分を攻撃してしまうのです。
COVID-19の免疫が変異ウイルスに効かなくなるように、免疫は相手の少し形が変わってしまうだけで手が出なくなってしまいます。
実際のところBCGが免疫を活性化させて結核以外の病気の耐性を高めるという研究結果もありますが、BCGはそのような使い方を想定していないため日本ワクチン学会はコロナの予防を目的としたBCG接種を推奨しないという見解を出しています。

そもそも日本でBCG接種がほとんどの人に対して行われているのは古くから結核の流行がしばしば起きていたためです。
今でこそ昔の病気のように言われてますが、それでも年間2万人も結核患者が出てます。
結核も肺炎を起こすところが新型コロナファミリーと似通ってます。

ということは結核も新型コロナファミリーと共通の重症化遺伝子を攻撃に利用してる可能性があり、もしそうであれば結核が流行することで重症化遺伝子が淘汰されるはずです。
つまりBCG接種率の高い国ほど重症化率が低いのは過去の結核の流行を反映した擬似相関であることが考えられます。


4. 人類と駆け引きするCOVID-21

昨年4月の記事、コロナウイルス(COVID-19)の戦略を読み解くでは、COVID-19には以下の性質があると述べました。

・若者は発症しにくい、発症したとしても軽症で済む場合が多い
・小児は発症しにくい
・持病があると重症になりやすい
・発症前に嗅覚や味覚の異常が現れる場合が多く見られる
・若者、小児も発症し死亡する場合がある

それがCOVID-21(デルタ株)ではどのように変化したでしょうか。
若者でも発症、重症化が目立つようになり、小児でも感染例が報告されています。
持病があると重症化しやすいのは変わりませんが、持病がなくても重症化が起こることがあります。
味覚や嗅覚の異常が回復後も元に戻らないケースも多数報告されています。

若者の重症化が増えていることはただ単に感染者が増えたことで説明できると言う人もいますが、私は若者をあえて攻撃する戦略がうまく行ったからこそCOVID-21の世界的な感染拡大が起きてるのではないかと考えます。

COVID-19は若者に対する攻撃を避けていました。それは攻撃して発症させたり重症化させるよりも無症状にして「乗り物」として利用したほうが合理的だったからです。
しかし各国でロックダウンや外出自粛要請が行われた結果、若者を乗り物として利用することは合理的ではなくなりました。
ロックダウンしても家庭内感染は抑えられないため、ヨーロッパ諸国では医療崩壊が起きる事態となりました。

医療崩壊が起きると感染者を家族や友人が助けなければならなくなり、ウイルスにとっては感染を広げるには有利な状態となります。
そのため、COVID-19やその変異種はどういう戦略を取れば効率よく医療崩壊を起こせるか模索することになります。
実際は最も早く医療崩壊を起こすことができた変異種が生き残るという話なのですが。

ところで個人の行動と集団の行動は分けて考えなければなりません。
インフルエンザやCOVID-19など、多くの病原性のウイルスは個人の行動を読んで行動しています。
例えば熱が出ると病院に行く、病院で感染を広げる、多くの人にそういう行動パターンがあるからこそインフルエンザは攻撃して熱を出させるのです。
これはウイルスはなぜ宿主を攻撃するのかで解説しています。

では攻撃性が強ければ強いほどいいかと言うとそうではありません。
致死率が時には90%にも達するエボラ出血熱は宿主をすぐに死なせてしまうため感染を広げることができません。
エボラ出血熱が蔓延している地域には遺体を埋葬する際に切り開くような危険極まりない儀式があり、そういう習慣のある地域でのみウイルスが生き残っているのです。
ウイルスが感染を広げるためには個人だけでなく集団の行動も読む必要があるのです。

コロナファミリーは感染した宿主が若いのか年寄りなのか、太ってるのか痩せてるのか、持病があるのかどうか、認識して攻撃を加えることができます。
実際はそこまで賢くないのかもしれませんが、感染した場合に無症状だったり重症化したり症状に個人差があって一貫性がないのがこのウイルスの特徴と言えます。
一貫性がないため無症状者を乗り物として利用する一方、気まぐれに攻撃を加えて医療崩壊を引き起こし、人々を恐怖に陥れます。

厭らしいほどの微妙なさじ加減で人類と駆け引きをしているように感じます。


5. ワクチンは感染拡大を防げない

COVID-19のワクチンの開発に成功した頃、これでコロナ禍が終わると誰もが信じてました。
2021/08/21現在、日本では全人口の半分以上がワクチンを1回以上接種し、4割が必要回数の接種を終えています。
これは感染拡大にブレーキを掛けるに十分なほど集団免疫を獲得したと言えそうですが、残念ながら感染拡大が止まる気配はありません。
もはやワクチンは感染拡大を止める上であまり役になってないと言えます。

ではワクチンが全く無駄なのかというとそうではありません。
重症化する確率を下げる効果はありますので、高齢者や持病がある人は打っておいたほうがいいのではないかと思います。
あくまで重症化する確率を下げるのであって重症化を完全に防ぐわけではありませんし、感染すれば無症状のままウイルスを撒き散らすこともあるでしょう。
しかし重症化を防ぐことができれば医療崩壊に加担したり助けようとした人に感染させるというCOVID-21の策略にハマることを防げます。今のところは。


6. 治療薬こそが終息の切り札

ワクチンが感染拡大を防げないとなると次の切り札は治療薬です。
タイトルにもしてるように、治療薬こそが新型コロナファミリーに打ち勝ち、コロナ禍を終焉させる切り札となるのではないかと考えてます。

ただしそれには条件があります。

・治療薬がドラッグストアや通販で誰でも安く買えること。
・どこの家の薬箱にも常備されて、コロナかと思ったらすぐに服用できる状態にあること。

この2つが達成されると新型コロナファミリーは急速に勢いを失っていくはずです。
逆に言うとそうならなければ治療薬があっても感染拡大がしばらく続くことになります。

それを踏まえた上で、治療薬登場による終息のシナリオを予想してみます。

コロナの症状が出た人が自分で薬を買って飲むことができれば病院に行く必要がなくなります。そのため道中や病院でウイルスを撒き散らさずに済みます。
薬箱に常備されていると症状の出始めに自己判断ですぐ飲めるため重症化も起こりにくくなるでしょう。医療現場から重症患者が減ってしだいにほとんどいなくなります。
医療が元の機能を取り戻し、医療崩壊を原因とする感染拡大が抑えられます。

ウイルスの攻撃が無効化されると攻撃性の強い変異株と弱い変異株の生き残りやすさが同じになります。
攻撃は精密なロジックで実現しているため、確率的には攻撃性が強まるよりも弱まる方向のほうに変異が起こりやすいはずです。
生き残りやすさが同じであれば攻撃性の弱い変異株が徐々に増えて、攻撃性の強い株は弱い株に数で負けて埋もれていきます。
やがて新型コロナファミリーは弱毒化して姿を消すと考えられます。


7. 米ドル/スイスフランから見る世界のコロナリスク

最後に為替相場からアメリカおよび世界のコロナリスクについて分析します。
コロナ禍が始まって以来、私も含めて様々な識者や専門家がコロナのリスクや見通しについて分析してきましたが、最も信頼できるのは投資家の行動でありそれを反映した相場であると考えてます。
予想を外してもゴメンナサイと言ったり単にすっとぼけておけば懐も痛まないような識者と違い、投資家は身銭を切りながら自分が立てたシナリオを信じて投資してますので、公共の電波やネットで講釈をたれてるような識者よりもよほど現状を正確に掴んでいるはずです。

識者や専門家はしばしば認知の歪みによって自分に都合の良い情報ばかり見てしまった結果予想を外すことが多々あります。
投資においても認知の歪みは大敵なため、多くの投資家は認知の歪みを是正するために訓練しています。
もちろん全ての投資家が正しいわけではありませんが、たくさんの投資家が寄り集まって形成される相場は投資家の総意であるためその信憑性は非常に高いと言えます。

多数の投資家が少数の専門家に勝るという例をひとつ紹介します。
1986年にスペースシャトル、チャレンジャー号が打ち上げ74秒後に爆発し、即座に株式市場が反応してスペースシャトルの部品を作っていた4社の株が下がり始めました。
ところが事故から20分が経過すると1社の株だけが勢いよく下がり始めて取引停止に追い込まれました。
それはOリングを作っていた企業で、専門家たちの調査によってOリングが原因だったことが判明したのは半年後のことです。
専門家が半年かけてやっと見つけられる答えを株式市場はその日のうちに出してしまったのです。

コロナのリスクを反映する指標はVIX指数や保険会社の株価などいろいろありますが、当記事では私にとって最も馴染みがあり多くの人が理解しやすいであろう為替相場を取り上げることにします。
以前にも昨年2月、3月に為替相場からコロナを分析する記事を書いています。

為替相場から見るコロナウイルスの動向
為替相場から見るコロナウイルスの動向(2)

以前の記事では米ドル/スイスフランが世界のコロナリスクを反映すると述べましたが、それは正しかったし今でも正しいと思います。

この記事を書いた時点ではそもそもスイスにコロナは入ってこれない、入ってこれたとしても感染が広がることはないと考えてました。
しかしその予想は見事に外れ、むしろ他のヨーロッパ諸国以上に感染が拡大してしまいました。

ではスイスフランをコロナに対する安全資産だと考えるのは間違っていたのでしょうか?
そうだとは思いません。スイスで感染が拡大してもスイスフランは安全資産であり続けるでしょう。

スイスは永世中立国のため、スイス国民は全員が兵士であり日頃から有事を想定して生活しています。
スイス国民には感染が拡大して死者が出てもパニックを起こして二次被害を広げないメンタルの強さがあります。
二次被害とは経済が疲弊して貨幣価値まで下落することです。
もしスイス経済が疲弊するとスイスフランの安全神話も崩壊し、安全資産だと信じて保有していた世界中の投資家や資産家がスイスフランを売ってしまうことでしょう。

この状況がどれほどまずいかスイス国民が一番よくわかっています。そのためスイスは貨幣価値を守るために少々の犠牲をも厭わず経済を優先しました。
戦争並みに死者が出たとしてもこのスタンスは変わらないでしょうから、スイスフランは今後も安全資産であり続けます。


これは米ドル/スイスフランの週足チャートです。ローソク足1本が1週間になります。
下に行くほどスイスフランが高くなるので、コロナファミリーの感染拡大とよく連動していることがわかります。

ところで対円のスイスフラン/円を見れば日本のコロナリスクを読み取れるのではないかと思うかもしれませんが、それは少し難しいです。
なぜならスイスフラン/円は米ドル/スイスフランと米ドル/円の掛け合わせであるためコロナ以外の影響も強く受けてしまったり複雑な動きをするからです。
FX投資家の間では米ドル/円は結構癖のある通貨ペアとして知られています。

米ドルはアメリカの通貨ですが、世界の基軸通貨でもあるため米ドルの強さは世界経済全体を反映します。
そのため米ドル/スイスフランは世界全体のリスクを反映することになるのです。

さて、チャートを見てわかるようにコロナ禍前は米ドルとスイスフランの価値は同じくらいでした。
それが今ではスイスフランが米ドルより1割も高くなってしまってます。
スイスフランが最も高くなったのはCOVID-21出現直後の今年1月なので、世界のコロナリスクは既にピークを過ぎたようにも見えます。
第5波の谷の現れ方が不明瞭なのは治療薬の登場を投資家たちが予測してるからかもしれません。

もし治療薬が登場したところでそれが本当に効くのか、それともアビガンの二の舞になるのか。
それも米ドル/スイスフランがひとつの判断基準になりそうです。

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