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    弁護士炎上騒動の解説

    2019.08.12 Monday

    皆さんは唐澤貴洋という弁護士をご存知でしょうか。
    炎上して100万回を超える殺害予告をされた弁護士としてテレビに時々出てますし、YouTube等で彼の脱糞をネタにしたMMDやピアノ曲がアップされてたりするので名前だけなら聞いたことがあるかもしれませんね。
    今回の記事では唐澤貴洋がなぜ炎上したか、そしてその炎上からわかったことを取り上げることにします。

    ・・・

    今から10年近く前の2009年10月、2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)のなんでも実況ジュピター(以下なんJ)に八神太一と名乗るコテハン(固定ハンドル、名無しではなくハンドルネームを名乗る者)が現れました。
    彼は毎日のように書き込みをしていてなんJの王を自称してましたが、野球ファンの対立を煽ったり特定の地域を馬鹿にしたり、そして東日本大震災の被災者に対する侮辱まで行っていました。
    そのためなんJでは荒らしとして嫌われてました。

    2012年3月、他のコテハンに煽られて大学の合格通知書をアップロードしました。
    これをきっかけにそれまでの自分語りや、ツイッターやmixi等の情報から名前が特定されてしまいます。(以下、本名のイニシャルから少年Hとする)

    さて、少年Hは一旦もう書き込みをやめると言いましたが、程なくしてとんでもないことを始めてしまいます。

    なんと弁護士を雇って反撃を企てたのです。
    当時は弁護士が今よりもずっと恐れられる存在でしたから、なんJ民もビビっていました。
    そして少年Hもそれをいいことに「警察に通報する」「裁判を起こす」などと自分がこれまでやったことを棚に上げて脅迫を始めたのです。
    そう、この時に雇った弁護士が何を隠そうあの唐澤貴洋です。

    なお、どのみち少年Hに勝ち目はありません。やる前から結果はわかってました。
    球団の対立を煽ったり被災者を侮辱した者を晒すのは公益性があるのでまず名誉毀損になりません。
    また、少年Hは「俺をリアルの生活でも支障起こすくらいまで追い込んでみろや雑魚共」と書き込みしてました。これは危険引受法理を成立させるにはあまりにも十分すぎるため、これを出された時点で全ての訴えは無効になります。
    実際に少年Hの自宅の置物やマットが取られて晒されたりインターホンが破壊されたり車にいたずらされたりという普通なら事件になってもおかしくないほどの攻撃を受けてますが、少年H関連の逮捕者は私が知る限りゼロです。
    弁護士を雇った少年Hとその家族がまさか警察に相談しないわけないでしょうから、これはやはり暗黙的に危険引受法理が適用されたと考えるのが自然です。
    唐澤貴洋も勝てないことはわかってたかもしれません。無能すぎて勝てると思った可能性もありますが、負けても着手金は自分のものにできるため、着手金目当てに安請け合いしたと考えられます。

    唐澤貴洋が最初に何をやったかというと2ちゃんねる運営への削除要請とIPアドレスの開示請求です。
    ところが唐澤の雑な仕事ぶりやブログでスパム行為を行っていたことから無能であることがバレてしまい、またIPアドレスを開示されても全く実害がないことがわかったため次第になんJ民は唐澤貴洋をいじり始めました。

    そして唐澤貴洋がうんこを漏らしたなどという少年Hとは何の関係もない書き込み、さらには唐澤に味方する書き込みにまで開示請求を行い、これをきっかけに本格的に唐澤に矛先が向くこととなりました。

    次に始まったのは「どこまでの書き込みなら開示されないのか?」というチキンレースです。
    最初はうんこ漏らしネタでいじる程度でしたが次第にエスカレートし、ついには殺害予告が行われるようになりました。それも大量に。
    やがて少年Hと唐澤貴洋のコンビはこれまでの単なる炎上という枠組みを超えて、東方Projectのような一種のコンテンツとして定着していきます。

    ・・・

    この一連の炎上を従来からあった炎上騒動、例えばエアロバキバキやきんもー☆と同列に論じる人がいますが、それは本質を理解してません。
    ネットの炎上の前では弁護士という法律の専門家でもどうにもできず弁護士など恐るるに足るものではない、それを知らしめたことがこの炎上を特徴付け、従来の炎上騒動とは一線を画した言えます。

    殺害予告によるチキンレースが始まった頃、ある少年のもとに唐澤貴洋から内容証明で脅迫状が届きました。
    賠償金として300万円払えというものです。

    少年相手に300万円というのは明らかに高すぎますしこれは一種の恐喝です。
    少年は内容証明をアップロードして晒し、徹底抗戦の構えを見せました。

    するとどうでしょうか、唐澤貴洋からの音沙汰が嘘のようにピタリと止みました。
    つまり唐澤貴洋はわざと未成年を狙って恐喝を試みたものの失敗したことがわかります。
    差し押さえもありません。

    このことから、相手に非がある案件であれば名誉毀損等を理由に弁護士から内容証明で脅迫状が送られてきても無視すればよく、可能なら晒してやればいいということがわかります。
    内容証明自体に法的拘束力は何もありませんから。無視したら訴訟するだの差し押さえるだのと書いてあったりしますが、実際にそれをやるハードルは非常に高いです。

    おそらく、唐澤貴洋が炎上する前であれば内容証明の送付というのは低コストで効果的な武器だったのでしょう。
    数多くの弁護士ができもしない民事訴訟をちらつかせて内容証明で巻き上げてピンハネし、それで生計を立てていたものと考えられます。
    内容証明の送付だけなら誰でもできますが、弁護士バッジを見せながら脅すことに意味があったわけです。
    ところが唐澤貴洋のおかげでそれがブラフでしかないことがバレてしまい、このビジネスは難しくなりました。

    唐澤貴洋に対する殺害予告は累計100万回を超えて現在も続いています。
    逮捕者はゼロではありませんが、唐澤貴洋の名を騙って自治体等に爆破予告してやっと逮捕されるという感じです。警察もまともに取り合わないのでしょう。
    第一東京弁護士会が「弁護士制度に対する重大な挑戦」との声明を出しましたが、声明を出しただけで結局何もできてません。

    ・・・

    弁護士といえばこれとは別に、2名の弁護士が「朝鮮学校への適正な補助金交付を求める会長声明」に賛同したという理由でネトウヨから大量の懲戒請求を食らったという事例があります。
    これは唐澤貴洋とは一見何の関係もないように見えますが、唐澤貴洋の炎上が「弁護士には何をやってもセーフ」という風潮を醸し出し、次の炎上騒動に繋がっていったと考えられます。

    ただ唐澤貴洋と決定的に違うのは懲戒請求を出された2名の弁護士は実際に朝鮮学校に関わっておらず、完全に誤認だったということです。
    2名の弁護士は懲戒請求した者に対し和解金として5万円を請求し、払わなかった者には訴訟を起こして勝訴、60万円の損害賠償が認められました。

    これは所詮民事ですので余裕で踏み倒せます。60万を差し押さえようとして差し押さえ訴訟を起こすと完全に赤字です。
    しかしだからといって必ずしも誤認で懲戒請求を出したことに対する責任を負わなくていいわけではありません。
    今度は弁護士が懲戒請求した者の名前を晒すという反撃に出るかもしれません。そうなれば社会的信用にも関わってくることでしょう。

    もっとも、唐澤貴洋の300万と同様に60万があまりにも高すぎるということで2名の弁護士の行動を問題視する声もあります。
    果たして世間はどっちの味方をするのか、それでこの騒動の行く末が決まります。

    今後のシナリオとして踏み倒しても結局何も起きないことも考えられますし、晒されるなどの反撃を受ける可能性もあります。また、晒したことが今度は殺害予告あるいは予告では済まない結果を生むかもしれません。
    最も考えられるシナリオは、それらのリスクを織り込んだ結果両者とも下手に動けず膠着状態のまま有耶無耶になることです。

    ・・・

    以上の事例はネットが「第二の法廷」になりつつあることを示していると考えられます。
    これは大局的にはポピュリズムは悪いことなのかで述べた、間接民主主義から直接民主主義にパラダイムが変わる流れの中にあります。
    唐澤貴洋が炎上して以降は着手金目当てに勝てない案件を安請け合いするような弁護士はかなり減ったでしょう。
    長期化した炎上は弁護士志願者の数そのものを減らし、弁護士が多すぎる現状の緩和にもかなり貢献したと思われます。
    内容証明がブラフでしかないことも暴いてしまいました。

    今後は少年Hのような、自業自得で炎上した者の依頼を安請け合いするような弁護士はそうそう現れません。もし現れたとしたら着手金詐欺か単なる無能のどっちかです。

    おそらく近い将来、弁護士に続いて裁判官や検察官、警察官が炎上する事案が発生するのではないかと見ています。
    コインハイブ、無限アラート、みきぷるんなど理不尽な逮捕がまかり通ってるのは権力側が匿名性で守られてるからです。

    今後理不尽な案件で高圧的な取り調べをした警察官が隠し撮りされてネットに晒されて、身元や家族構成が全部暴かれたらどうなるでしょうか。
    一度このような事案が発生すれば旧来のレガシーな法廷もネットという第二の法廷を無視できなくなります。
    おそらくレガシーな法廷も国民感情に忖度せざるを得なくなり、理不尽な逮捕や判決は出にくくなるでしょう。

    既に沖縄はそのような状態に近づいており、沖縄県警の警察官が基地反対デモの鎮圧にあたると晒される危険があるため本土の警察官を応援に呼んでます。
    本土の警察を派遣するのはコストが掛かるため、体制側がデモに屈服して沖縄から手を引くというのは十分に考えられるシナリオです。

    海外に目を向けると、香港ではデモ隊が顔バレしないようにマスクにゴーグルを付けているそうです。
    顔バレして逮捕されるということは逆も言えるわけで、鎮圧にあたった警官や軍人が身元を特定されて突然襲撃されることも起こりうるわけです。
    中国当局が武器としている高度な顔認証システムはデモ隊の手にもあります。
    仮に暴行した警官や軍人が身元を特定されるようなことがあれば唐澤貴洋など足元にも及ばない大炎上に発展することでしょう。

    ・・・

    話が唐澤貴洋からだいぶそれてしまいましたが、弁護士の炎上を単なるローカルな炎上騒動ではなく地球規模のパラダイムシフトの一部だと捉えるとまた違った景色が見えてきます。
    そして、当ブログでこれまで何度も取り上げてきた対アカハラ戦術も新しいパラダイムに対応したものに変えていく必要があります。
    弁護士がブラフでしかないことが知られてしまった以上、今となっては弁護士や司法書士を通して加害者と対話交渉するというのは得策ではありません。
    唐澤貴洋の炎上からわかったことを踏まえて、これからの時代アカハラとはどう戦えばいいのか、これは記事を改めて述べることにします。

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