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    フッ化水素酸と核開発の関係

    2019.07.12 Friday

    今月4日、日本政府は韓国に対し半導体製造に必要なフッ化水素酸など3物質の輸出優遇措置を解除しました。
    これは禁輸ではなく今まで友好国のよしみで優遇していたのを本来の待遇に戻しただけですが、韓国の横流し疑惑が晴れない限り実質的な禁輸措置と言えます。

    ・・・

    フッ化水素酸は半導体の洗浄工程で使われます。
    ガラスすらも溶かしてしまうほど反応性が高いので洗浄剤としては大変優れていると言えます。

    ちなみに私も京大在学中にフッ化水素酸を扱ったことがあります。
    分析系の研究室だったのでコンタミを防ぐために超高純度のフッ化水素酸をポリエチレンの瓶に入れてレンジでチンするような危険極まりないことをやっていました。
    フッ化水素酸は大変毒性が強く、皮膚についただけで浸透して体内のカルシウムイオンと反応し、カルシウム不足で命を落とすことがあります。
    こんな毒物のある場所でアカハラすることがどれだけ危険なことかわかっていないク宗林よしきおよび蛆坂浩章は脳足りんとしか言いようがありません。

    奴らに後ろからフッ化水素酸をぶっかければ殺すことぐらいわけありませんから!
    でもそれをやると死刑になるか自分もかぶって死ぬかの二択になり、人間のクズごときのためにそれだけのことをするのは割に合わないと判断して実行に移すことはありませんでした。
    逆に私がかけられたり食事に盛られる可能性もあったわけで、本当にこういう事件に巻き込まれなくてよかったなと思います。

    こんなに危険な物質ですから、何にどのくらい使ったかというのは厳重に記録されています。
    とはいえ常に見張られてるわけではないので適当に誤魔化して持ち出される場合もあり、実際にフッ化水素酸が犯罪に使われた事例があります。

    CNN.co.jp : 靴に毒塗り女性殺害謀った男逮捕、恋慕のゆがみか 日本

    そうそう、フッ化水素酸といえばこんなこともありました。

    山口組のごみから猛毒のフッ化水素検出、14人軽症-山口組総本部家宅捜索へ - 産経WEST

    どこから持ち出されたかと言うと大学が怪しいです。
    大学から薬品が持ち出されて犯罪に使われたり転売される事件は度々起こっていて、かの京大でも大学院生がクロロホルムを持ち出してネットで販売した事例がありました。
    オウム真理教がサリンやLSDを作れたのも国立大学に所属する信者が多数いたからでしょう。

    そのままでも危険な上に化学兵器や核兵器の材料にもなるものを学生に扱わせてはいけませんね。

    さて、韓国にはこのような悪質な横流しを国家ぐるみで行っていたのではないかという嫌疑がかけられているのです。

    ・・・

    前置きが長くなりましたが表題に入ります。
    韓国は日本から輸入したフッ化水素酸を北朝鮮やイランに横流しして核開発を支援してるのではないかと疑われています。
    なぜ核開発にフッ化水素酸が必要なのか、それを今回の記事では解説していきます。

    天然ウランは核分裂するウラン235と核分裂しないウラン238が混ざっていて、核分裂するウラン235は0.7%しかありません。
    したがって原発や核兵器に使うためにはウラン235を濃縮する必要があるのです。

    両者の違いはほんの僅かな質量差だけで、化学的な性質は全く同じです。
    ではどうやって濃縮するかと言うと気体にして遠心分離します。
    ところがウランは金属のためそのまま気体にすると4000度を超える高温になり、それに耐えられる遠心分離機を作ることは困難です。

    しかしウランをフッ素と反応させて六フッ化ウランにすると沸点はたった56.5度になり、容易に気体状態を保てるようになります。
    六フッ化ウランのガスを高速で回転させることで僅かに軽いウラン235を少しずつ濃縮していきます。
    分子量で言うと349と352なので、単体のウラン以上に小さな質量差を分離するのですからすごい技術です。

    ところで六フッ化ウランの類縁体としてフッ素の代わりに塩素と結合した六塩化ウランがあり、それも低沸点ですが塩素の安定同位体には塩素35と塩素37があるのでうまく行きません。
    その点フッ素はフッ素19しか安定同位体がないので分子量の差がウランだけで決まり都合がいいのです。

    六フッ化ウランは空気中の湿気と反応して腐食性のフッ化水素を発生し、またウランやその娘核種による放射線分解で常に腐食性のガスが生成し続けると考えられます。
    このため六フッ化ウランは非常に毒性が強く、それを扱う装置は十分に腐食に強いものでなければなりません。

    フッ化水素はガラスをも腐食しますし、単体のフッ素F2は白金さえ食い破ってしまいます。このためイギリスのデーヴィーという化学者はフッ素を単離しようとして命を落としています。
    最初にフッ素の単離に成功したのはフランスの化学者、モアッサンで、彼は蛍石をくり抜いて作った容器にフッ素を閉じこめてノーベル化学賞を受賞しています。
    蛍石の成分はフッ化カルシウムCaF2で、既にフッ素と結合しているためこれ以上フッ素と反応しようがないのです。

    ポリエチレンの水素原子をフッ素原子に置き換えたテフロンも同様にフッ素に侵されず、今日ではテフロンをはじめとしたフッ素樹脂がフッ化水素酸や六フッ化ウラン等のフッ化物や単体フッ素を取り扱う装置の部材として使われています。
    テフロンはフライパンに使われていることからもわかるように熱にも強いです。
    そしてフッ素樹脂も原料はフッ化水素です。

    プルトニウムで核兵器を作る場合はウランのような濃縮工程が不要ですが、ウランとプルトニウムの分離などで化学的な処理を行うには装置の部材として腐食に強いテフロンが必要です。
    そのため何れにせよフッ化水素がなければ核開発はできないのです。

    ・・・

    しかしフッ化水素酸禁輸で北朝鮮の核開発を止められるかというとおそらくほとんど意味がないでしょう。
    半導体の製造にはかなり高純度のフッ化水素酸が必要になりますが、核開発にはもっと純度の低いもので十分です。
    もし本当に横流しをしていたとすれば一度半導体で使ったものを核開発用として再利用していたと考えられます。
    これは一種の廃物利用です。

    北朝鮮にしてみれば廃物利用で安くつくから韓国の使用済みを使っていただけで、それがなくなれば普通に買うか国内生産するであろうと考えられます。
    フッ化水素酸は蛍石と濃硫酸を反応させて作られますが、蛍石は中国にたくさんありますし北朝鮮にもあるでしょう。
    ちなみに日本製の高純度フッ化水素酸は中国で蛍石から作られた低純度のフッ化水素酸を輸入して半導体の洗浄に使える純度に精製したものです。
    したがって高純度フッ化水素酸を禁輸したところで半導体産業が打撃を受けるだけで核開発自体を止めることはできないと考えられます。

    そればかりか日本国内のステラケミファなど高純度フッ化水素酸を製造する企業がダメージを受けてそれが不況に拍車をかける可能性があります。
    一度失ったお得意様は簡単には戻ってきません。

    後日記事を改めて書こうと思ってますが今後スマホ、SSD、microSDカードが世界的に品薄になって高騰するのではないかと睨んでいます。

    ・・・

    政治と経済は分けて考えなければなりません。
    悪いのはムンジェインや金正恩であって企業に罪はありません。
    事実上の禁輸を続けていると本当に韓国を破滅に追いやることができるかもしれませんが、北朝鮮には核開発のコストが少し上がるぐらいの影響しかありません。
    韓国が破滅すれば日本もその影響を被ることになるでしょう。

    日韓双方の政治家には感情論ではなくその対応が本当に割に合うのか考えた上で行動してもらいたいです。

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