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    京大宇治地区でテロがあった場合の避難方法

    2019.09.27 Friday

    9月も終盤に差し掛かり、ようやく涼しくなってきました。
    というか寒いぐらいです。皆さんも季節の変わり目で体調を崩さぬよう気をつけてお過ごしください。

    ・・・

    私がかつて2年半ほど過ごした京都大学宇治キャンパスでは毎年10月にキャンパス公開が行われています。
    今年もキャンパス公開の季節がやってきました。

    キャンパス公開はいわゆるオープンキャンパスとは異なります。オープンキャンパスは主に高校生や院進学を希望する大学生向けに行われるものですが、宇治のキャンパス公開は子ども向けのイベントという意味合いが強いです。
    私も幼い頃はこのようなイベントが好きで、地元で開かれる科学のイベントには毎年参加していました。
    宇治のキャンパス公開は行きませんでしたが、もし近くに住んでたら行ってたと思います。

    在学中に2回ありましたが2回とも大盛況でした。
    知り合いも子連れで来ました。

    ところでひとつ気になることがあります。
    大学の研究所には可燃性の溶媒や爆発物、毒物が大量にあります。
    そのような場所を一般向けに公開してる割にはあまりにも警備が手薄で、テロの標的になるのではないかというのが心配されるところです。
    実際京アニは警備が手薄なタイミングを狙われました。
    宇治キャンパスの場合はキャンパス公開や専攻見学会を狙ってテロリストが侵入するだけでなく、常日頃から内部犯によるテロが起こるリスクがあります。

    今回の記事では京大宇治地区で放火テロがあった場合、どのように避難すれば命を守ることができるのか、それをテーマにします。
    なお、ここに書いてることは私が在学中の記憶をもとにしてますので現在は状況が変わってるかもしれません。
    後述しますが学生や教職員の方は日頃から、キャンパス公開等で来られた方は到着してまず最初に非常口や非常階段の位置を確認しておくことをおすすめします。

    ・・・

    本シミュレーションでは宇治キャンパスの本館の中央、M棟のちょうど真ん中の2階で放火テロがあり、本館が京アニの如く大炎上したと仮定します。



    本館M棟2階で何者かが試薬のガロン瓶を複数破壊して火を付けました。
    その瞬間爆発が起こり、窓ガラスが吹き飛びました。

    テロ発生から10秒、研究室から廊下に流れ出した液体が半径5mにわたって勢いよく燃えています。
    炎色反応を伴う不気味な色の炎を上げて、見るからに有毒だとはっきりわかる煙が割れた窓から勢いよく吹き出しています。

    ハンカチ、なければ服で目と鼻と口を守ってください。必ずしも濡らす必要はありません。むしろ濡らそうとして水を探すと逃げ遅れる恐れがあります。
    姿勢を低くして走らずに避難してください。走ると気流を乱して視界を悪化させてしまいます。

    テロ発生から1分、広範囲に延焼し、上階にも炎や煙が広がり始めてます。
    犯人と思われる男は既に死亡しています。

    言わずもがな避難にエレベーターを使用してはいけません。閉じ込められたらおしまいです。
    これは現場から離れた場所のエレベーターでも同様です。離れていてもいつ火災の影響で停電して動かなくなるかわかりません。

    本館の廊下は直線的な構造となっており、煙が天井に張り付いてるうちは比較的避難しやすいと言えます。
    また、本館は外にも足場があるため場所によりますが窓から外に避難することも可能です。廊下が煙で充満してしまった場合は窓から外に出るほかありません。

    外に出たら速やかに建物から離れなければなりません。間違ってもスマホで撮影するのはやめましょう。
    煙とは別に重くて目に見えない有毒ガスが発生してるかもしれません。有毒ガスから身を守るには風上に逃げることです。

    宇治キャンパスの東側には山があるため、地形的には東から西に風が吹きやすい傾向があります。
    煙が東から西へ流れてる場合は正門の方に逃げるのが正解と言えるでしょう。
    正門側は開放的な構造になっているため出口が混雑して出られないということにはなりにくいです。

    本館の西側から脱出した場合や、風が西から東へ吹いてる場合は正門とは反対の方向、つまり奥へ向かって逃げる必要があります。この場合、適切に逃げなければ袋小路に嵌ってしまいます。

    隣接する陸上自衛隊宇治駐屯地の方向には逃げてはいけません。フェンスで仕切られてますし、テロが発生したとなればゴム弾を配備した上で境界を完全に封鎖するでしょう。
    なにしろ駐屯地にテロリストが侵入すると非常にまずいですから。
    駐屯地は西側と北側に隣接してるため、奥に逃げる場合は南側から敷地外に出るほかありません。

    本館を出て西の方に歩いていくとテニスコートがあり、そのさらに奥には排水を処理するための池があります。
    図に書きましたがその池の奥から住宅街に出られる場所があります。

    ただ、これは5年以上前のことなので今ではこの出口は塞がれてるかもしれません。今でもここから出られるのかどうか、要確認です。
    東宇治中の方向に出られるかどうかはわかりません。本館と距離があるので無理にフェンスを超えなくてもフェンスに沿って歩けば無事に脱出できるのではと思います。

    テロ発生から20分、本館にいた人はほぼ全員が避難したようです。発生直後に中庭を隔てて隣接する棟からスマホで撮影してた者の姿もありません。
    消防が来ましたが、有毒ガスに阻まれて消火活動は難航しています。
    そもそも何が燃えているのかわからない状況では消防士も容易く手を出せません。
    そのためM棟のほぼ半分が炎に包まれてバンバンという爆発音が鳴り響いています。

    避難後に物を取りに現場に戻ってはいけません。これで命を落とすケースは非常に多いです。

    テロ発生から1時間、M棟だけでなく隣接する棟にも延焼して本館全体が炎に包まれそうな状況です。
    有毒ガスはJRおよび京阪の黄檗駅にまで届き、視界の悪化や電車を待ってた人が体調不良を訴えるなどしてついにJR奈良線と京阪宇治線が運休しました。
    現場には野次馬とマスコミのヘリコプターが集結し、それが消火活動を妨害する格好となってます。
    そして野次馬とマスコミは見えない有毒ガスの洗礼を受けて尽く退却していきました。

    テロ発生から2時間、消防と自衛隊が消火にあたってますが延焼を抑えるのがやっとです。
    ガスタンクなどを冷却してこれ以上の誘爆や延焼が起こるのを防ごうとしています。
    しかしそれも限界に近づいています。

    そして宇治市および京都市伏見区の広範囲にわたって避難勧告が発令されました。
    現場から半径1kmは避難所などの安全な場所に避難せよ、半径1~8kmは窓を締め切って不要不急の外出を控えよというものです。
    やがてその理由が明らかになります。

    ドカーーーーーーーン!!!!!!!!!!!!

    大きな爆発が起こり、キノコ雲が上がりました。
    周辺では民家の窓ガラスが割れ、またキャンパス内に停めてあった車が宇治川の対岸にまで吹き飛ばされました。
    この衝撃波は遠く離れた京都駅ビルの屋上からスマホで実況中継していたユーチューバーすら転倒させるほどのものでした。

    テロ発生から10時間、ようやく火は消し止められました。消し止められたと言うよりは燃え尽きたと言ったほうがしっくり来ます。
    死者3名、負傷者200名を出し、周辺住民を含む3000人が体調不良を訴えるという大惨事になりました。
    遺体は完全に溶けていて、そこに3人いたということがかろうじてわかる状態です。
    火元となった研究室に所属する教授1人と学生2人と連絡が取れなくなっているため、警察は遺体の身元特定を進めています。

    ・・・

    宇治キャンパスを完全に吹き飛ばすシミュレーションとなってしまいました。
    現実にはここまで派手に燃えてしまうことはないと思われます。なぜなら宇治キャンパスの場所にはもともと日本軍の基地があり、本館などの建物はそれを転用したものだからです。
    軍事基地が簡単に燃えてしまっては困りますし、それに大学の研究所ですから一般的な建造物よりも多くの消火設備が付いてるはずです。

    とはいえ偶発的な火災と放火テロとではわけが違います。果たして故意に起こされた火災に対応できるかというと大いに疑問符がつきます。

    ・・・

    生き延びるためのポイントを整理すると以下の6点に集約されます。

    1. 学生や教職員は日頃から、キャンパス公開等で来られた方は到着後に非常口や非常階段の位置を確認し、避難のシミュレーションをしておくこと。非常口は2つ以上確認し、避難経路はなるべく曲がり角の少ない経路が望ましい。

    2. 目や口を布で覆うこと。必ずしも水で濡らさなくて良い。濡らすと逃げ遅れたり、濡らすことによって通気性が悪化して逆効果となる場合がある。なお、これはバイオテロに対しても有効である。

    3. 走らずに避難すること。走ると気流を乱して視界を悪化させたり天井に張り付いてる煙を降ろす恐れがある。

    4. 物を持ち出そうとしたり避難後に現場に戻らないこと。バイオテロ、立てこもり事件の場合も同じ。

    5. 建物外に出たら速やかに風上に避難し、可能な限り離れること。特に研究所の火災は比重が大きく目に見えない有毒ガスを出す場合があり、これは思ってる以上に遠くまで流れていく。

    6. 1に通じることだが敷地外に出る経路も複数確認しておくこと。

    ・・・

    本来このような避難マニュアルは大学当局が出さなければならないものです。
    もしや専攻見学会やキャンパス公開がテロの標的になるという発想すらないのでしょうか。
    だとしたらあまりにも危機感がなさすぎるとしか言いようがありません。
    あれだけ日頃から恨みを買っておきながらそういう考えに至らないところが悪い意味でエリートらしいです。

    中央大学の理工学部では包丁を使ったテロがありました。同じことが京大で起きないと言えるでしょうか。
    本シミュレーションでは内部者による犯行を想定しましたが、イベントの時に侵入されるよりもこっちのほうが可能性が高いだろうと見てます。

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