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    夜中に食べたら太る説の謎が解けた

    2017.07.23 Sunday

    未だに夜中に食べたら太るという説が世間で根強く信じられています。

    質量やエネルギーの収支が合わなくなるのは物理法則を考えれば明らかにおかしいのですが、どうやらネズミ実験では実際に食べる量が同じでも時間帯で太りやすさが変わるということが観測されているようです。

    「ネズミ実験では」がポイントです!

    ・・・

    ネズミは医学研究では最もよく使われる実験動物で、同じ哺乳類ということもあって化学物質に対する感受性は人間とよく似ているのでネズミに対する安全量を単純に体重で計算しなおせば人間に対する安全量になったりします。(これに従わない場合もあるので食品衛生法では100倍の安全係数を設けてある)

    ところが人間とネズミには決定的な違いがあります。それはサイズです。当たり前ですね。
    サイズが小さいということは体積に対する表面積の割合が大きいということであり、それは体温が逃げやすいため代謝量が安定しないことを意味します。おそらく毛の長さでさえ熱伝導率が変化して太りやすさに影響を与えるでしょう。
    つまりネズミは変温動物に近い不完全な恒温動物ということです。

    それに対して人間は比表面積が十分に小さいため体温が安定していて完全な恒温動物に近いと言えます。
    したがってネズミと同じことは人間には当てはまりません。
    周辺温度以外の要因では代謝量はほとんど変化しないので夜中に食べたからといって太りやすくなったりしません。
    質量収支だけを考えればいいのです。

    夜中に食べたら太る説はネズミ実験の結果をそのまま人間に当てはめた愚かな例です。

    ・・・

    タネがわかればなんてことないですね。
    安心して夜中に食べましょう。
    当たり前ですが質量収支を黒字にしてしまうと太るので、夜中に食べたら他で減らして帳尻を合わせる必要があります。

    LiFePO4バッテリー並列使用の是非について

    2017.07.02 Sunday

    かなり昔に書いた記事のLiFePO4は並列接続して大丈夫なのかにアクセスがそれなりにあるようですので、LiFePO4並列使用の是非について私なりの考えを述べたいと思います。

    結論から申しますと並列用に最適化された回路を介しない並列使用はやめたほうが無難です。

    ある販売店(循環電流についてツッコんだら逃げやがった店)は保護回路が内蔵されているので6個までなら並列使用しても問題ないなどとのたまってますが、それは過充電や過放電を防止するための保護回路であって循環電流を防ぐための回路ではありません。
    循環電流とはバッテリーを並列接続した場合の微妙な特性の違い(主に内部抵抗)のために並列接続されたバッテリー間を行ったり来たりする電流のことで、それが流れることにより互いが互いを充電しあって消耗していくのです。
    この循環電流を防ぐにはダイオードやトランジスタを使ってバッテリー間を分離する必要があり、それは結構複雑な回路になってしまいます。(電気自動車やハイブリッドカーのバッテリーはそれを内蔵しており、それがバッテリーのコストを押し上げる重要な要因となってます。)

    それがどんな回路か知りたければこちらを見ればいいでしょう。

    複数蓄電池を使うときにおこる循環電流の対策 (1) - ガーデニング

    直接並列接続することによって起こる問題はそれだけではありません。
    バッテリー1台が故障して内部ショートを起こした場合、他のバッテリーから電流が集中して発火・爆発を起こす危険があります。
    まあBMS内蔵なら大丈夫だとは思いますが、BMSはあくまで万一の場合の最後の砦のように考えるべきであてにしすぎるのもいけません。
    セルが劣化してる状態でBMSが必ずしも健全とは限らないですから。

    そもそもバッテリーが劣化していくペースにもバラつきがあるわけで、仮に新品のうちは全く性能が揃っていたとしても充電器やエンジンなどの熱源が近い方から順に劣化して、劣化すると内部抵抗が増えて発熱してさらに劣化したり隣のバッテリーまで劣化させていくということは不可避的に起こってきます。
    もちろんこの加速度的劣化には循環電流も大いに関係しています。
    そして挙句の果てに最も劣化したバッテリーが内部ショートすればドカーン!というわけです。

    ・・・

    小さなセルをたくさん並列にするのは直接やると安全性や寿命に問題を生じますし、間に然るべき回路を挟むとコストが嵩んでその回路自体によるロスや発熱が問題になってきます。
    18650のような円筒形バッテリーをたくさん集めたら隙間だらけになって体積効率も悪いです。

    じゃあどうすればいい?

    それは並列にするぐらいなら最初から大きなバッテリーを使うことです。
    Winston Batteryで検索すれば100Ahを超える大型セルが普通に販売されていることがわかります。
    私は現在このバッテリーを使ってますが、3.2Vの単セルを保護回路も何もなしで4直にして鉛バッテリー専用の充放電回路に組み込んで運用しても調子よく動作しています。
    充電の終始電圧は14.4V、放電は鉛バッテリーにおいても望ましいとされている12.0Vで、鉛バッテリーのほぼ完全互換として使えてます。

    友人の車やバイクにもかれこれ1年ぐらいそれ(生セルの単純直列)を積んでますが、時々電圧をチェックしてもセル間がバラついたりもせず快調なようです。
    鉛バッテリーよりもずっと軽くパワーもあり、オーディオの音も良くなり、燃費も良くなった気がするそうです。
    なお、生セルはリスクがありますのでこういうメンテナンスが好きでない人は安易に真似しないことをおすすめします。

    生セルより多少性能は落ちますが、より安全に軽量化による燃費改善を望むのであれば保護回路を内蔵したバッテリーが売ってますのでそちらをご利用ください。

     


    ・・・

    結論としてはこういうことです。

    直接並列…×(循環電流による早期劣化、安全性に問題あり)
    並列用分離回路を介した並列…○(高コスト化、効率悪化)
    直接直列…○or△(バラツキの発生による過充電・過放電が理論上予想されるものの今のところ観測されてない)
    バランサーを介した直列…○(バラツキが発生しないため最も良いが効率はやや落ちる)

    これはLiFePO4に限らず全てのバッテリーに言えることです。ニッケル水素電池を直接並列にするように設計された懐中電灯や時計を時々見かけますが(あのEnergizer純正の懐中電灯もそんな設計だった)、それは弱電で危険が少ないことやバッテリーが安いため多少の短命化には目を瞑ることができるからだろうと考えられます。
    それから高級車でもバッテリーを直接並列にする設計は見られるようです。それはオーナーのバッテリーを使い捨てにできるほどの経済力を前提とした設計だと思いますが、こういう車に生セルのLiFePO4をそのまま載せたらまずいでしょうね(笑)

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